五十肩と鍼灸

体の不調に悩まされ、病院にかかってみたものの、どうも西洋医学の治療に飽き足らない。

五十肩に限らず、様々なケガや疾患において、しばしば起こることではないでしょうか。特に難治性の慢性疾患を抱える患者さんの場合、西洋医学に限界を感じてしまうことが、かなり多いように思います。

そんな時、頼りたいのが東洋医学。特に鍼灸は五十肩の軽快を早める効果がある、と言われています。治し方のひとつの選択肢として、念頭に置いておくと良さそうですね。

東洋医学の治療では、「経絡を通す」ことを重視します。経絡とは、ごく大雑把に言ってしまえば生命エネルギーの通り道。この経絡の流れが悪くなると、五十肩などが起き痛みが生じるのだそうです。

従って、鍼灸でも経絡上の要所(つまりはツボですね)を刺激し、エネルギーの巡りを取り戻していくことが大切なのだとか。五十肩の場合も肩周りだけでなく、全身のツボを使います。特に炎症の激しい急性期は、むしろ肩周辺への刺激は避ける、というのが鍼灸の常道のようですね。

ちなみに鍼灸の場合、医師の診断を受けたうえでかかるのであれば、保険適用も可能となります。医師の同意書か診断書が必要、保険診療を扱っていない鍼灸院も多い、といった事情から余り使われていないようですが、安く治療出来るのなら嬉しいですね。

現在、鍼灸での保険適用が認められるのは、神経痛・リュウマチ・頸腕症候群・五十肩・腰痛・頚椎捻挫後遺症。その他、慢性的な痛みを伴う、あるいは病院での治療効果が現れない症状で、医師の同意が得られたものも認められる場合があります。