五十肩のリハビリ

五十肩の治し方で、肝となるのがリハビリです。というのも、リハビリ運動については「激痛に耐え、無理をしてでも行うべき」「あくまでも、無理のない範囲で行うべき」と両論あり、この点で迷いを深める患者さんが多いからなんですね。

過酷なリハビリに耐えなくても治るのなら、あえてそれを行う人はいないですよね。でも、苦痛をこらえてでもリハビリを頑張らなければ、治りが遅かったり後遺症が残ったりするかも・・・。

「いったいどっちの治し方が良いの?」と、悩んでしまう訳です。

現在のところ、整形外科では、「無理のない範囲で」という方針を取る場合が多いようです。特に、運動後の痛みが翌日に持ち越すようなリハビリは、禁忌だそうです。

しかし、組織が変性し関節の運動が制限される、いわゆる「拘縮」の強い患者さんの場合、痛み止めの注射を打ってでも肩を動かす、という治療が選択されることもあります。つまり五十肩の程度によっては、「無理のない範囲で」とばかり言っていられない、ということのようです。

五十肩の治し方としては、基本は無理をしない、ただし十把一からげに「痛いなら絶対に動かすな」というものでもない、と理解しておけば良さそうですね。

一方、リハビリをしなくても、数か月〜1年ほどで治ってしまう方が多いのも事実。五十肩と診断されたからといって、自己判断で過酷なリハビリに取り組むのは、余り有益ではないかもしれません。その辺りも、整形外科できちんと確認するのが良いでしょう。

ちなみに、リハビリ運動を始めるのは、五十肩が慢性期に入ってから。急性期には安静が鉄則ですので、この点にもご注意くださいね。