五十肩の原因は?

五十肩の原因は、肩の組織に不具合が生じ、炎症が起きることにある、と考えられています。

肩関節は運動範囲が広く、腕そのものの重さはもちろん、重い荷物を下げるなど、常に高い負荷のかかる部位です。日頃は腱や軟骨、滑液包などの組織が健全に機能して、スムーズな肩の動きを実現しています。

五十肩ではそれらの組織の状態が悪化し、痛みや運動障害が起きているのですね。特に滑液包や関節包といった、滑液を出して摩擦を軽減する組織が癒着すると、さらに動きが悪くなるのだそうです。

しかし、そもそもなぜ関節周囲の組織が傷むのか、その根本的な原因は不明なのです。江戸時代には「長命病」と呼ばれ、古くから中高年層を悩ませてきた五十肩なのですが、未だ真の原因は解明されていないようです。

ただ、やはり加齢の影響は否めないようです。専門医の間でも、「加齢に伴う組織の変性・老化が、五十肩のおおもとの原因ではないか」という考えが有力です。長年の負担に耐えてきた組織はもろく、傷つきやすくなっており、炎症も起きやすいと考えられる訳ですね。

確かに、五十肩は江戸時代には既に存在しているのですから、現代のライフスタイルや環境を原因とする、いわゆる現代病とは考えにくい。やはり誰にでも訪れる老化現象こそが、五十肩の主因なのかもしれませんね。

ただし、「年のせいだから仕方がない」と放置しないようにしたいものです。特に症状の重い人は、早く適切なケアをすることが大切です。五十肩の治し方を知って、痛みや後遺症のリスクを減らしましょう。